そんな楽しい時間に割って入ってきた音。
ピンポーン。
チャイムが鳴る。
おかしい。
今日は来客の予定も、宅配の予定もない。
一体誰が…?と思いつつ、インターフォンに出て見る。
俺「はい?」
?「こんにちは。本日は、お会い出来た全ての方に、未来が幸せになるお話をと思いまs…」
俺「あ、結構です。ガチャ」
どうやら宗教の勧誘だったらしい。
他の人ならいざ知らず、代々宗教をやってきた家系に産まれ、周りの大切な人を蔑ろにしてまで"それ"を真っ先に考える、優先させる、そんな気持ち悪い考えを蹴り飛ばし、親とも喧嘩した事のある俺に、宗教の勧誘をするとはいい度胸だ。
宗教自体が嫌いというわけでは無い。
宗教に纏わる歴史や、"それ"を信じる人の心と、その力はバカには出来ない。
素晴らしい考え方をする宗教だってある。
そして、どの宗教も悪気のある教えというわけではなく、大概は人を助けたいという想いから出来ている。
(一部は"信者"を集めて"儲"ける為だけに存在する団体もあるが)
しかし、えてして宗教に熱心な人は、家族や周りの大切な人よりも"それ"を優先させる人が多い。
そして、今日あった出来事にも、そんな気持ち悪い雰囲気があった。
信じる/信じないは自身の考え方次第。
人に言われて「あ、信じます」なんて、少なくとも俺にはあり得ない。
そんな物信じて周りが見えなくなるよりも、もっと周りの大切な人の為に出来る事あるだろうに。