邦画で一番泣いた!
反抗期、青春、将来への不安、無い物ねだり、本当の家族愛、ロック、パンク、とにかく、「人生とは?」という全てが詰まった最高傑作な一本。
ある種、世界に一つのプレイブックを思わせる、人が人として、人らしくもがきながら生きる様を、とにかくポジティブに表現出来ている映画だなと。
主人公は将来を考える時期に差し掛かる、受験を控えた中学生のハツキ。ハツキは、ハツキを17歳で産んだ母親アキちゃんと二人暮らししているのだけど、そこに世界を放浪していたアキちゃんの恋人?ヤグが帰って来てからの、ドタバタ日常コメディが始まるわけ。
ハツキとしては、自由に生きるヤグと、それでも何故かヤグを許し、面倒を見る母親を疎ましく感じるのだけど、ヤグの過去と、そんなヤグに対するアキちゃんの"理解"を感じ、最後は少しだけ大人になって行くハツキの成長過程を、感情豊かに表現しているのが素晴らしい。
そして、何と言っても大泉洋先生の演技というか、作り出すヤグというキャラクターが魅力的。とにかく鬱陶しいくらいに"どストレートにポジティブ"なのだけど、何が一番大切かを分かっている。何故ここまでポジティブに生きれるのか?という問いには、シッカリとした理由があって、彼の暗い過去がそうさせるわけ。だからこそ、一番大切な事を一番大切にする生き様に、僕はもう涙が止まらなかった。
正直、これを書いてる今でも、目が真っ赤になるほど涙ぐんでる。なんせ、そのヤグの暗い過去と、俺自身の暗い過去が重なっちゃって、ラスト30分泣きっぱなしだった。