もはやアメコミ映画という域を超えて、ダークなヒューマンドラマだった。
ハングオーバーの監督だそうで、しかも制作にブラッドレイ・クーパーも。
もはや書く必要は無いと思うのだけど、世の中の不条理と自分でも抗えない病気に徐々に蝕まれていくアーサーが、如何にしてカリスマ的なヴィランである JOKER が生まれたのかという映画。
ジャック・ニコルソン、ヒース・レジャー、ジャレット・レトと数々の名優たちが演じた JOKER というキャラクターを見事に引き継ぐホアキン・フェニックスはマジでカッコイイ。
ザ・マスターのときとはまたちょっと違った迫力があった。
最後の自分の血で作るグラスゴー・スマイルのシーンで鳥肌。
そして精神病棟から脱出するときの、眩しい光に向かって、足の裏の血で足跡がついていくラストシーンが、今後の彼を象徴するようで妙にきれいだった。